結婚ともなると一生涯その人と伴にすることを前提としてますので、単に人柄や性格だけではなく、相手の収入や勤め先などを重視する人も多いことでしょう。
特に婚活女性は結婚相手となる男性の勤務先・年収を婚活の重要条件として設定している人も多くいます。
しかし気をつけてください。人生100年の今、多くの人が転職をすることになりますので勤務先だけを重視して結婚相手を探すのと後悔する結婚生活になるかもしれません。
今回は勤務先を重視した婚活のリスクについてご紹介いたします。
結婚相手の勤務先を重視する人のの割合
実際のとろこ、結婚相手の勤務先を重視している人はいったいどのくらいいるのでしょうか。
勤務先の前にまず「職業」について調べてみました厚生労働省管轄の国立社会保障·人口問題研究所が出している「出生動向基本調査」によると結婚相手の「職業」を重視する人の割合は以下の通りになっております。
- 出典:国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」および鎌田(2013)より抜粋
男性では結婚相手に重視する項目として「職業」を挙げた人は僅か4.7%に対して女性では31.1%と約3人に1人が結婚相手の職業を重視しております。更に「考慮する」まで入れると54.3%と女性全体の半分以上が結婚相手の職業を気にしているのが分かります。
次に勤務先まで気になるかという調査では、女性向け総合情報サイトのマイナビウーマンが22歳~33歳の働く女性150人に対してアンケート調査を実施しております。
Q.結婚する相手に対して、相手の学歴や勤務先を気にしますか?
気になる……57.3%
特に気にならない……42.7%
出典:マイナビウーマン『意外? そんなの常識? 結婚相手の学歴や勤務先を気にする女子の割合⇒57%』より
こちらも同様に半数以上が「気になる」と回答。結婚相手の職業や勤務先というのは婚活女性にとって非常に重要な項目なのがわかります。
参考:結婚相手として人気の勤務先企業
企業信用調査のリスクモンスター株式会社が「この企業に勤める人と結婚したいランキング」というものを発表しております。
- 出典::リスクモンスター「この企業に勤める人と結婚したいランキング」より
当然ですが結婚相手として人気の企業は「超が付く大企業」「安定企業」「誰もが知っている有名ブランド」「世界展開している企業」ですね。これらの企業に勤める人が婚活市場に来たら大人気になります。
全体の半分以上が転職する
しかしながら勤務先を重視して無事に有名企業・安定企業勤務者と結婚したからといって安心してはいけません。昨今の大企業における不祥事や経営失敗による大幅なリストラ・外資に買収されるなど企業経営は様々なリスクが常にあります。
「そうは言っても中小企業の方が経営難や倒産リスクが高いし収入も大きく差があるんだからできるだけ大企業勤務者のほうが良いに決まっている」
もちろんそうです。大企業も経営難・リスクがありますが中小企業のほうが経営難や倒産リスクは高いです。
ただもう一つ大企業勤務者の場合も中小企業勤務者の場合も共通したリスクがあります。それは人生100年のこの時代、多くの人が転職をして勤務先が変わるということです。企業の寿命は平均23年程度と言われております(商工リサーチ調べ)。栄枯盛衰が激しい現代のビジネス環境下では20代から60代まで同じ会社に居続けることはほとんど不可能に近いのです。
その為、実に52.5%と半数以上の人が転職経験有り(転職サービスDODAより)となっております。
業種別に転職経験者についても、金融関係では24.4%と低いもののメーカー勤務者でも40%、メディカル関係でも62.2%と非常に高い転職率になっております。(金融関係は転職しなくても一定の年齢になると格下の企業へ出向という可能性が高いです。)
- 出典:DODA『業種別の転職活動状況』より
せっかく企業名で相手を選んで結婚しても、結婚後に転職して勤務先が変わってしまう可能性は極めて高いのです。
参考:そのうち転職成功した人は○○%
もちろん転職すること自体はマイナスではありません。多くの人が転職によって収入アップ・満足度アップを実現しているもの事実です。転職情報サイトのリクルートが運営する「Tech総研」の調査では全体の7割が転職により年収アップ、と回答しておりその上げ幅も平均で11.4%という結果になっております。
転職サイトの情報なのでポジティブな調査結果になっているのと、転職が成功したのは20代後半というタイミングが多くなっておりますので、その点も要注意が必要です。
- 出典:リクナビ「Tech総研」より
まとめ 勤務先だけで選ぶと痛い目にあうのでほどほどに
婚活女性にとって結婚相手男性の勤務先・職業は年収にも関わってくるため重要な項目です。年収が高ければ安定した結婚生活を送れます。また厳しい競争社会で人気の大企業に入社出来た、というのは優れた男性の証明でもありますので婚活市場でも人気です。
しかしながら勤務先を重視し過ぎて相手を選びすぎないほうが良いでしょう。現代において定年まで同じ会社に勤務し続けることは難しくなっています。全体の半分以上が転職する時代に相手の男性の勤務先に魅力を感じて結婚すると、結果転職してしまうので後悔することになるかもしれません。
その男性なら今勤めている会社がどうなってもまた安定した大企業に転職できる!といった人を選びたいです。